サイディングの寿命を延ばす方法

外壁で7割のシェアを誇る窯業系サイディング。そのサイディングのデザインや多色使いを潰さずに、上から補強する役割を果たすのがクリア塗装。

・クリア塗装で劣化前に塗装で耐久性を高める

クリア塗装は塗り替えとは異なり、下地となる窯業サイディングが劣化するより前に塗装することでサイディング自体の耐久性を向上させます。近年はサイディングの意匠性が高まったことから『せっかくのデザインを単なる塗り替えで塗りつぶしたくない・生かしたい』という要望が増えていため、色が透明で下地の模様をそのまま長期にわたり美しく保つことができるクリア塗装のニーズが高まりを見せています。

クリア素材の持つメリット

防力ビ・防藻効果

クリア塗装にはアクリル樹脂・ウレタン樹脂・シリコン樹脂・フッ素樹脂など数種類あり、それぞれ価格や耐久性に違いがあるので用途に応じて使い分ける必要があります。なかでも、フッ素樹脂のクリア塗料は耐久性が高いとされ防カビ・防藻効果がある製品もあります。他にも、近年は防火・防汚・耐候性に優れた無機クリア塗料やUVプロテクト機能を持ったものなど、長寿命の塗料も登場しています。


塗り直しより工期や費用を抑えることが可能

クリア塗装は下地となるサイディングに比べて塗装の工程が2回と少なく、サイディング自体の塗り直しに比べて工期や費用は少なくて住むのがメリット。つまり、下地のサイディングがまだ塗り直しをするほどでなければサイディングにクリア塗装を施すことでサイディング自体の寿命を延ばすことが可能です。また、クリア塗装は新設の際に使用することもできるので使用用途は幅広く重宝されます。


塗り替えサイクルの中間にクリア塗装を

クリア塗装を2回上塗りすると下地のサイディングには艶が蘇ります。デザインや模様もはっきりとして塗り直しをしたように見えるほどの効果があります。つまり、オリジナルのサイディングがまだ色落ちや色拠せをしていない状態であればクリア塗装のみで十分にサイディングを蘇らせることが可能となります。

窯業系サイディングを10年で塗り替えるのは少々早いですが、そのタイミングでクリア塗装を施してオリジナルのサイディングを長持ちさせてみても良いでしょう。

[クリア塗料の塗り替え時期比較]

種類時期
アクリル塗料8-10年
ウレタン塗料10-12年
シリコン塗料12-15年
フッ素・無機塗料15-25年

クリア塗料は顔料が入っていないため樹脂の純度が高く、UVも遮断します。そのため、一般的な力ラー塗料と比べ1.5倍ほど耐久性が高いという特徴を持ちます。